大阪府行政書士会で相続業務に関する研修をおこないました

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(講義開始30分前です。)

大阪府行政書士会にて「行政書士の相続業務〜主に不動産の相続手続に関する書類作成と司法書士等との連携について〜」という内容の研修講師をしてきました。

行政書士試験に合格して、行政書士登録が済みますと、相続に関する一部の書類作成を業としておこなうことができるようになります。新しく登録された行政書士さんのホームページや名刺を見ますと、取扱業務の中に、ほぼ「相続」という文字が入っています。しかしながら、試験に合格しただけでは、実務はできませんし、行政書士会も、相続業務に特化した集中研修プログラムまでは用意していません。

そんな中で、相続に関する書類作成を業務として扱っていくには、相続手続(特に不動産が関連する相続)のプロ中のプロである司法書士さんとの連携が不可欠です。そして司法書士さんとの連携を前提としても、行政書士の多くは相続業務に関する知識が足りていないのが現実です。知識が足りていない中で相続業務を取り扱うと、依頼者に迷惑をかけることになるので、相続実務の基礎知識を勉強会の場が必要であると以前から思っていました。

私の場合は、幸いにも、行政書士登録以前に法律事務所の事務職員として実務を勉強させてもらいました。また弁護士会では事務職員向けの研修も豊富であり、その中身もしっかりしております。そんな環境がありましたので、幸い、相続実務に関する基礎知識について困ることはあまりありませんでしたが、すべての行政書士がそのような環境ではありません。そのような事実を受けて、相続実務に関する基礎知識の研修をしたいと思っていたのですが、今回、大阪府行政書士会旭東支部の研修部から相続に関する研修講師の依頼があり、喜んで引き受けさせていただきました。

今回の研修は、1不動産が関係する相続に関する書類作成業務においては司法書士と連携しよう。2行政書士が相続に関する書類作成業務に関与するメリット、デメリット 3戸籍の読み方(平成6年式、昭和23年式、大正4年式、明治31年式までの研修用の「被相続人甲野勝」の戸籍を作成しました)4相続関係図の作成 5遺産分割協議書の作成 といった流れで話をしました。その他の資料も豊富に用意しましたので、自分で言うとおかしいですが、相続に関する書類作成業務の入門研修としては悪くなかったのではないかと思っています。

さっそく他の支部や他の単位会(県)からも、同様の研修開催のお話をいただきました。ありがとうございました。当事務所では積極的に、行政書士向けの相続遺言の実務講座講師をやっていきたいと思っております。研修担当の皆様、お気軽にお声がけください。よろしくお願いいたします。